
Facebookは14日、ニュースフィード上の動画を「音声あり」再生に仕様変更するなど、動画関連機能のアップデートを発表しました。
また年内を目標に、動画広告の出稿形態として新しいプランのローンチを予定していることも明らかになっています。
ニュースフィード上の動画が「音声あり」の自動再生へ
Facebookでは従来、ニュースフィード上を流れる動画(オーガニック/広告)は音声なし(ミュート)で自動再生され、タップして初めて音声が出る仕様となっていました。しかしこの度、「音声あり」の自動再生への変更されることが発表されました。
Facebookが複数の国で「音声あり」の検証テストを実施したところ、動画再生時間の70%が音声ありで再生され、再生時間やシェアも増加したそうです。ユーザーの大半もポジティブな反応を見せたということです。
今後は下のように、動画が100%インビュー(スクリーン内にすべて表示されている状態)の場合に最大音声となり、フィードの上下へと流れるにつれて音声も小さくなります。
ただし、デバイスがマナーモードになっている場合、もしくはユーザーがFacebookの設定で「ニュースフィード上の動画の音声」をオフにしている場合は、従来同様のミュート再生となります。
外出中などマナーモードでのFacebook利用も大いに想定されるため、動画クリエイティブについてはこれまでと同じように、無音状態でも内容が伝わるように字幕やキャプションを使用することをFacebookは推奨しています。
この音声に関するアップデートは今後数カ月のうちに展開されていくそうです。
タテ型動画はより大きく。ピクチャーインピクチャー機能も
タテ型動画にもアップデートがあります。iOSおよびAndroidアプリでは、従来よりもタテ型動画を大きく表示できるようになりました。こちらも、一部のユーザーに対して実施していた先行テストで反応が良かったためとしています。
さらに、Facebook動画を再生しながらニュースフィードをスクロールしたり、Facebook以外のアプリを使用できるよう、動画をスクリーンの隅で小さく表示できるピクチャーインピクチャー機能も追加されています(現在はAndroidアプリのみ対象)。
動画広告に新しい出稿形態を準備
またFacebookは広告に関する今後の取り組み方針についても発表しました。
その中で動画広告に関しては、以下の3つの新しい出稿形態を準備中だとしています。
- 完全視聴時のみ課金(10秒以下の動画のみが対象)
- MRCが定めるビューアビリティ基準(50%以上のピクセルが連続して2秒以上インビュー)に則した課金
- 「音声あり」再生時にのみ課金
これらは年内をメドに、Facebook、Instagram、オーディエンスネットワークで展開される予定とのことです。
「音声あり」への変更については、ユーザーからどのような反応があるか読めない面もありますが、Facebookで動画マーケティングを展開する企業は前向きに捉えて良いのではないでしょうか。本来、音声も含めてひとつの動画コンテンツであるため、音声とともに視聴されることが理想です。
配信時間を指定できる動画広告については、ユーザーの利用動向に合わせて、「音声あり」あるいは「音声なし」が効果的なクリエイティブを研究するのも面白いかもしれません。