
海外で人気のメッセージアプリSnapchatには、動画マーケティングを展開する企業やブランドが年々高い関心を寄せています。
そんな中、新しい動画広告のフォーマットとして360度動画が導入されたことが明らかになりました。
Marketing Weekの記事によると、Snapchatの360°動画広告を初めて配信したのはSony Pictures Entertainment(以下SPE)。同社は9月に英国で公開される「Don’t Breathe」というホラー映画のプロモーションとして、360度のトレーラー映像を配信しました。
▽ スマホ上での動画広告の見え方。15秒頃から広告が始まる (※360度の操作はできません)
通常の360°動画はスマートフォンを傾けることで360度の視界を体験できますが、SPEは今回AvatarLabs社と組み、視聴者がスマートフォンを持って移動することでも視界を変化させることができる360°動画を実現したそうです。さらには、映画作品情報や他の写真を閲覧できる特別な機能も備えていたとのことです。
SPEのデジタルマーケティング担当者は、今回の360°動画広告を通してSnapchat内の若年層ユーザーを映画のスリリングな世界に引き込み、映画館への誘導を図ったと述べています。興行成績が出るのはまだ先ですが、この動画広告の平均視聴時間は約2分にのぼり、スマホというアテンションスパンが特に短い環境においては、十分な成功だと見ているとのことです。
360°動画は注目を集める分野ではあるものの、どのように取り組んで良いのか分からないというマーケティング担当者の方も多いかもしれません。しかし各種メディアやプラットフォームが次々に360°動画に対応し、廉価な撮影カメラも普及してきた今、チャレンジのハードルが下がっていることは事実です。今のうちに小さなトライを積み重ねて、やがて360°動画がメインストリームになった時に、いち早く効果的なマーケティングを展開できるように準備しておきたいものです。