動画マーケティングの最新情報|movieTIMES ムービータイムス

movieTIMES ムービータイムス 映像制作の株式会社LOCUS

用途別・業界別 2015年07月24日

シネアドはテレビCMより効果あり?!動画広告の訴求力を高める映画館CMを大研究!

大画面のスクリーンや迫力のあるサウンドを始めとした独特の視聴環境を持つ映画館での広告、シネアド。場合によってはテレビCMなどよりも高い効果が見込めると注目を集めているプロモーション手法です。

今回はシネアドをテーマに、テレビCMと比較した際の広告効果や事例をご紹介します。

thumbnail_cinea

映画館を訪れる観客たちの主目的はもちろん映画鑑賞です。しかし、映画館という空間に入ってから出てくるまでのすべてが一つのエンタテインメント体験として成り立つため、その中での広告接触に対しても好意的に捉えられる可能性が高いと考えられています。

そして、薄暗く閉鎖的な空間では、観客は目の前のスクリーンに自然と意識を集中することになります。広告視聴を妨げる要因もほとんどなく、巨大スクリーンを通してダイレクトに訴求できるシネアドは、広告出稿企業にとって究極の広告プラットフォームと言えるかもしれません。

テレビと比較したシネアドの効果

世界各国で映画館を運営するカナダのCineplexがシネアドの効果を調査したところ、シネアドは71%の広告認知率、89%のブランド想起率をマークし、テレビCMと比べて広告に対する好感度が193%も高かったとのことです。

cinema-ad-graph1画像参照元:http://mediafiles.cineplexmedia.com/MediaKit/CinemaMediaKit_2015_Final-LR.pdf

米NCMメディアネットワークスとInnerscope Researchによる調査もシネアドの効果を裏付けています。

調査概要

被験者を2つのグループに分け、以下の2パターンの環境の中で同じ動画広告を視聴。生体計測機能を持つベルトを胸部に着け、視聴者の汗の量や心拍数、呼吸や動作から、広告に対するエンゲージメントを算出。

グループA:映画館のような環境で、映画本編が始まる前に広告を放映
グループB:自宅のような環境で、人気テレビ番組の途中で広告を放映

この実験の結果が下のグラフで、縦軸がエンゲージメントの度合い、横軸が時間の経過(動画の進行)を表しています。これによると、オレンジ色の線で示されている映画館環境での広告視聴におけるエンゲージメントが、テレビ環境下(青色の線)でのそれをほぼすべてのタイミングで上回りました。

cinema-ad-graph2画像参照元:http://files.shareholder.com/downloads/NCMI/0x0x551512/C3D17148-1F1B-49F0-AE5D-9A20C40A7A39/Measuring_the_Magic_of_the_Movies.pdf

結果

  • グループB(テレビ環境)は60秒中31秒間で、テレビCMにおけるエンゲージメントの平均値(上記グラフの緑色の点線)を下回った。これに対し、グループA(映画館環境)が平均エンゲージメントを下回ったのはわずか2秒間。
  • 広告の冒頭から最後にかけて、グループAはエンゲージメントが32%向上したのに対し、グループBは9%低下した。
  • グループAは、ブランドロゴが表示された最後の瞬間でもっともエンゲージメントが高くなった。

この結果に対してNCMメディアネットワークスのDoug Pulick氏は、映画館を訪れる人は”自分を楽しませる”ために、自然とポジティブな意思が働いていると分析。これにより、広告であっても前向きに楽しもうとする姿勢が見られると考えています。

その一方、家庭でテレビを見ている時は、必ずしもネガティブな経験ではないものの、受け身な姿勢が強く、気が散りやすいのがエンゲージメント低下の理由と推測しています。

映画館ならではのユニークなクリエイティブ事例

以上のように効果の高さが科学的に証明されたシネアド。既存の動画広告をシネアドとして流すだけでも高い効果を見込めますが、映画館という環境特性を活かしたユニークな広告企画も世界中で生まれています。実際に話題となった事例をご紹介しましょう。

BMW : モバイルアプリと連動させ、スクリーンのダイナミックさを活かした企画

BMWは「2シリーズ クーペ」の発売に先立ち、ターゲットとなる若い世代に向けたプロモーションとしてモバイルアプリと連動したシネアドを展開しました。

キャンペーン期間中、映画館の巨大なスクリーンにBMW新車によるバーチャル走行がシネアドとして映し出されます。事前に「cinima」という専用アプリをダウンロードした観客は、映像の途中で度々クイズとして出題される、最適な走行ラインやアクセルポイント、ブレーキポイントをアプリ上で即座に選択していきます。そしてもっとも速く正解を選んだユーザーは新車の試乗に招待され、その他の参加者にも自身の走行パフォーマンスを収めた動画が配信されました。

cinead-BMW
動画の再生はこちら 外部リンク

巨大スクリーンで迫力ある走行を体験できるこの企画は好評を博し、ブランドに対する好感度や想起率の向上につながったとのことです。またBMWはFacebook上でも同じゲームを提供していましたが、このアプリ経由での動画視聴の方が25%ほどコストを抑えられたそうです。

smart:敢えて巨大スクリーンの一部を使うことで商品のコンパクトさを訴求

シネアドのメリットの1つはその大きなスクリーンを活用してダイナミックに訴求できる点ですが、自動車メーカーsmartの広告は、その大きさを逆手に利用しました。

この広告が始まると両サイドのカーテンが徐々に閉じていき、中央にわずかな隙間を残して止まります。そしてその小さなスペースに現れるのは、バックで駐車してくる実寸大のSmart社の車と「Fits in Everywhere.(どこにでもフィットします)」というキャッチコピー。狭いスペースでも容易に駐車できるコンパクトさが売りの同社の車の特徴を斬新な方法で表現した広告として話題になりました。

 

English Excellence:映画館での実体験を通して英語力の必要性を訴求

最後にご紹介するのは2011年のカンヌライオンズを受賞した、ペルーの英語教育機関English Excellenceによるシネアドです。

同社はペルー人の87%が英語を話すことができず、映画館では通常スペイン語の字幕が添えられるという事実からこの企画を発案します。

 

このシネアドは英語教育とは何の関係もない、家族のドライブシーンをとらえたショートムービー。序盤は特に変わった様子もありませんが、突如、スペイン語の字幕が動き出します。次第に観客もざわつき始め、最終的にはスクリーンを外れ、壁や天井に映し出される始末。そして最後に現れるのが「なぜ(字幕ばかりを見て)映画を見ないの? 英語を勉強しなさい」というコピーと会社のロゴです。

字幕を追ってばかりでは映画が見えなくなってしまうという気づきを通して、英語を学ぶ必要性を提起したユニークなクリエイティブでした。

高い費用対効果を見込めるシネアド

期待感を持つ観客に対して、巨大なスクリーンと大音響を通して広告を強く印象付けられるシネアド。テレビCMと比較するとリーチできる規模は小さくなりますが、視聴を妨げる誘惑が少なく、広告に集中しやすい環境であることから、低予算で効率よく訴求することができます。

また広告メニュー次第では、映画作品によるターゲティングも可能となるため、テレビ離れが顕著な若年層へも効率よくアプローチできる媒体のひとつです。最近では3D技術をシネアドにも取り入れ、話題性とともに効果を上げた事例も出てきています。

動画広告を制作した際には、費用対効果の高いシネアドへの展開も検討してみてはいかがでしょうか?

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

動画制作×動画マーケティングにお困りならLOCUSへ

株式会社LOCUSでは大手企業から新進ベンチャー企業まで、800社以上の動画マーケティング支援を行っています。

幅広い用途や、多種多様な表現手法が揃う動画制作実績もご覧いただけます。

Page Top