
YouTube動画で再生回数100万回以上の動画は全体のたった1%未満言われる中、YouTube公開後わずか12日で100万回再生という日本国内では驚異的な再生数を記録したキャンペーン動画があります。
それが、「ガムならハカどーる」のキャンペーン動画です。
YouTubeというプラットフォームにあった動画で見事に視聴者の心をつかんだ今回のキャンペーン。
一体、従来のPR動画とはどのように違うのでしょうか?
今回ご紹介するのは「クロレッツ」や「ストライド」「バブリシャス」などの有名なガムを販売するモンデリーズ・ジャパン株式会社が行った「ガムならハカどーる」キャンペーンです。
このキャンペーンは、特定の商品をPRするものではなく、『ガムを噛むとすっきり気分転換ができ、忙しい日々も効率的に過ごせるといった、“ガムを噛む=物事がはかどる”』というメッセージを発信し、ガム市場のさらなる活性化を目指すプロジェクトです。
メッセージを伝えるために、同社が行ったのが歌と映像によるプロモーションでした。曲は、GReeeeNが手掛け、キャラクターデザインには大ヒット商品「コップのフチ子」の生みの親であるタナカカツキさんを起用し、ミュージックビデオを用いてプロモーションを展開しています。
印象を強く残す「音×映像」でプロモーション!
ミュージックビデオは、楽しくユニークな動画に仕上がっています。ガムをモチーフにした様々なキャラクターが「ガムを食べて、スッキリ!」を次々に表現していきます。その一部を見てみましょう。
受験前、深夜にわたる勉強はまさに睡魔との戦いの時に一粒・・・。
アイデアが煮詰まってしまい、悶々としている会議中に一粒。皆がひらめき始めます。
毎日同じことの繰り返しになりやすい家事。気乗りしないときに、一粒。
▼実際の動画はこちら!
曲では「ガムならハカどーる」という繰り返しのフレーズを用い、映像ではキャラクターが「ガムですっきりするシーン」を可愛らしく表現することで音×映像で印象を強く残し、その背景にあるコンセプトに対する共感性を高めることにつながっています。
このプロモーションが成功した秘訣は2つあると言えます。
成功の秘訣その1:プラットフォームにあった戦略
動画を配信する際に忘れてならないのは、その動画を流すプラットフォームと動画コンテンツとの親和性です。
YouTubeでは、2013年に、再生数をもとにした人気動画ランキングが発表されましたが、国内における動画広告の1位の再生数は約180万回。それに対してミュージックビデオ部門の1位は約2600万回を記録しています。
この“動画広告”と“ミュージックビデオ”の再生数の圧倒的な母数の違いはコアなファン層が繰り返し聞くのはもちろん、ちょっとした合間に音楽を楽しみながら聞いてみたいといったユーザーがYouTubeには多く存在するということの表れです。
この事実を踏まえると、今回のキャンペーンで用いられた「ミュージックビデオ」という手法はYouTubeというプラットフォームには親和性が高いということが言えるでしょう。
成功の秘訣その2:YouTube限定にする
今回のキャンペーンに使われた楽曲はCDなどでは市販されておらず、「曲も動画も、キャンペーンのためだけに作られた完全オリジナル」です。さらに、TVCMでもたった1回しか放送しておらず、YouTubeのみでしか配信を行っていないことが、YouTubeユーザーの興味を惹きつけた大きな要因と言えるでしょう。
ますます動画活用が増えるであろう今後のWEBマーケティングにおいて、プラットフォームに属する人々がどのような動画を受け入れやすいのかを把握し、そのターゲット層にあったコンテンツを配信することがYouTubeマーケティングをする上で成功する重要なポイントとなるでしょう。
[参考]
GReeeeN 新曲「ガム 噛む wonder come」、わずか12日でYouTube動画再生回数100万回突破!
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000009251.html