
豪メルボルンの児童精神科クリニックで、施設案内や診療内容を3分程度にまとめた紹介動画を掲載したところ、予想を上回る反響があったと話題になっています。
今後ますますWebマーケティングで重要になってくる動画の存在。それはクリニックのような小規模ビジネスにとって、さらに重要度が増すものです。それが児童心理学というデリケートなテーマであればなおさらのこと。この成功例から学べるものをみてみましょう。
今回ご紹介するのは、「Melbourne Child Psychology」という豪メルボルンの児童精神科クリニックの動画マーケティング成功例です。
創業者であるデイヴィッド・ジェニンズ(David Jenyns)さんは、規模の小さな企業だからこそ動画マーケティングが重要であると語ります。
動画マーケティングはインターネット上の不特定多数に対して働きかけることができ、企業と潜在客をつなげる手助けになります。中でも、まだ動画の活用が浸透していない業界においては、他社との差別化を図るのに大変有効な手段です。多くの選択肢の中から潜在客に選ばれるために、実際に体験しなければわからない雰囲気などを動画で伝えることで、潜在客の求める以上の細やかな情報を提供することができます。
3分以内に込められた想い
動画はクリニックの創業者で、スタッフを束ねる中心的存在の児童精神科医デボラ・ジェプセン(Deborah Jepsen)医師の挨拶から始まります。
美しいメルボルンの景色に続き、
不安神経症、うつ症状、学習障害など、クリニックの専門分野や診療内容がテキストで紹介されます。このクリニックでは、診療だけでなく子供や両親への支援プログラムなども行っていることがわかります。
その後、ジェプセン医師の子供たちに対する想いが語られます。
「子どもと接する時間が大好きです。絵を描いたり、ゲームをしたり、共に楽しい時間を過ごす中で、子どもの人生が変わっていくことが、とてもやりがいを感じる瞬間です。」
動画からはジェプセン医師の、子供の健やかな成長への願いや、児童心理学に対する熱い想いが表情や雰囲気を通して伝わってきます。
動画は具体的なカウンセリング方法の説明へ移ります。実際に実施する部屋でカウンセリングの流れに沿って説明することで、実際にカウンセリングを行う時のイメージが頭に浮かびます。
またスタッフ紹介のシーンでは、スタッフがさまざまな児童心理カウンセリングの経験があることを伝え、きちんと資格を有した専門家であるということもわかります。更にジェプセン医師が中心となり、スタッフをまとめている様子が映し出されることで、クリニックの管理態勢に対する安心感を覚えます。
最後に、クリニックに関心を持った視聴者に向けて、初回の診察について具体的な説明が入ります。
子どもの状態や家庭環境、学校での様子など、基本的な情報を理解し、今後の計画を立てるオリエンテーションのような内容で、この案内により、利用者に予約後どんな風にカウンセリングが進むのかという理解を促します。こうすることで、初回訪問時の不安も取り払うことができ、より安心してクリニックを利用してもらえるようになります。
動画は全体で3分に満たない短い作りになっており、他のクリニックと比較検討している人に対しても長すぎず、求めている情報をコンパクトに得ることができる構成と内容になっています。
子どもたちの心のケアというデリケートなテーマに動画でアプローチ
今回の例は、児童心理というデリケートなテーマで、安心して子どもを任せることができるエキスパートを探している両親の不安は計り知れないものがあります。
それに対して今回の動画では、ジェプセン医師の子どもたちに対する誠実な人柄や、カウンセリングの流れがひとつひとつ丁寧に解説することで、訪問前に「こんなクリニックで、この医師と、こんなことを会話する」というイメージが視聴者に具体的に伝わり、その結果、実際に子供と接するスタッフの顔など「行ってみなければわからなかった」不安が取り除かれ、安心感と信頼を与えることを実現しています。
これこそが文字や画像だけでは難しい動画だからこそ伝えられたことなのです。
[参考]
Melbourne Child Psychology
http://www.melbournechildpsychology.com.au/
Melbourne Video Production
http://www.melbournevideoproduction.com.au/video-production-in-melbourne/