
フランスの広告代理店がYouTubeで配信した『新年のメッセージ』動画が再生回数18万回以上を突破!昨年の振り返りや今後の展望など、どうしても形式的になりがちな企業からの新年のメッセージ。しかしなぜこの企業のメッセージはこんなにも視聴されているのでしょうか?その秘密は、視聴者と出演者の間の“つながり”にありました。
形式的になりがちな企業からの『新年のメッセージ』の発信。しかし一般的な新年のメッセージがYouTubeで18万回以上再生された企業がありました。そこにはどんな仕掛けがあったのでしょうか。
- 国 :フランス
- 企業:Publicis Groupe
- 業種:広告代理店
- 概要:仏の広告代理店グループ「Publicis Groupe」代表であるMaurice Levy氏が発信している『2013年新年のメッセージ』がYouTubeで18万回再生を突破。「視聴者との”つながり”を強く感じるよ」と言う代表からの遊びゴコロ満載のメッセージとは?
まずはじめに、新年あけましておめでとうございますと新年のメッセージがスタート。
「視聴者との強い繋がりを感じる」というMauriceLevy氏。本題に入る前に「人によっては私のスピーチを長く感じる方がいらっしゃるかもしれません。その際はショートカットして頂いても構いませんよ」とのこと・・・。丁寧な挨拶で昨年の振り返りから始まります。
しかし言われたとおり途中で早送りしようとすると、それまでのきちんとした態度は一変。
「は~~っ」と溜息をつかれ、パラパラとスピーチの台本をめくり「これもこれも飛ばしますよっ」といった雰囲気です。
見続けて少し疲れてきたので一時停止をすると
「どうぞ。好きに時間を使ってよ」と言い残し、掃除を始めてしまったり
アニメを見て待ってくれています。
再び再生し「さぁここからやりなおしますか!」と意気込ませた後に、再びスキップするとこの表情です。
また、ある時点にもどろうとすると「どっちにするか決めてくれよ」と突っ込まれる始末。
ついつい楽しくなってメッセージそっちのけで、スキップしたり戻ったり遊んでしまいます。
「一時停止」や「最初に戻る」等の視聴者の行動に対しプログラムを仕込んで、あたかもこちらの動きを気にする社長といった構図で、視聴者の意表をついたプチサプライズを経験させてくれる、今回のひと味違った違ったアノテーション機能の活用方法。
固い内容になりがちな状況を逆手にとったPublicis Groupeのブランディング戦略は、新年最初の貴重な露出チャンスにおいて大成功を収めたと言えるでしょう。
10秒先の“心地良い裏切り”をみせてくれた「インタラクティブ動画」。その可能性はアイディア次第です。
YouTube再生後、画面真ん中の「再生」をクリックしてスタートします。
[参考]
Publicis Groupe
http://www.publicisgroupe.com/site/
YouTube『Publicis Groupe:Maurice Levy's Digital Wishes for 2013』
http://www.youtube.com/user/PublicisGroupe?annotation_id=annotation_79207&feature=iv&src_vid=zl1gG_wgcRk