映像クリエーターと広告主をマッチングさせるクラウドソーシングサービス「Poptent」
2012年12月12日
サイト概要
Poptentとは、アメリカの映像クリエイター専門のソーシャルネットワーク兼クラウドソーシングプラットフォーム。映画監督やライター、カメラマンや俳優など、約140か国5万人のクリエーターが参加しているオンラインコミュニティです。
何ができるの?
企業は:
自社製品のCMの製作を応募することができます。企業は多数の提案の中から最も良いものを選び、その制作者に報酬を支払う、というマッチング型の広告制作が可能になります。
募集方法は下記のように3タイプあります。
- ①登録クリエーターの誰もが参加することができる「オープン課題」
- ②25名~50名のクリエーターをあらかじめ選び競わせる「招待課題」
- ③特定のクリエーターに仕事を割り当てる「プロダクション課題」
クリエーターは:
- 自分の実力が発揮できる企画を選択することができる。
- ユーザーは、自由にその応募に対して作品を作ってエントリーできる。
- 5万人の映像クリエイター、コミュニティでネットワーク作りができる。
- 自分の作品をアップロードしたり、レジュメを公開したりしてネット上のポートフォリオを作成できる。
登録クリエーターによるPoptentCM⇒http://www.poptent.net/share/8hm/9
クライアントのメリット
クライアントがこのサイトで広告制作を依頼する場合、Poptentへマネージメント料の4万ドル(約300万円)を支払います。
マネージメント費用4万ドルの内訳として、
- プロジェクトページの作成
- クリエイティブブリーフ作成の補助(クリエーターへの依頼要項)
- プロジェクトの起動
- クリエーター対応(質問対応・コンペ参加希望の対応等)
- ビデオチェック
- 音源やタレント起用の際の許諾や著作権法手続き
等々が含まれており、依頼するプロジェクトのトータルサポートを行ってくれます。
Poptentで現在募集中のプロジェクトをみると、クリエーターへの報酬はを5千ドルないし7.5千ドル(約60万円)が中心のようです。LAタイムスの記事によると、この金額は合計しても従来のテレビ向け広告費の10分の1程度だということです。広告主はこの浮いた費用で複数の広告を購入し、1本で全ての人に訴えることを狙う高額広告ではなく、より効果的に広告のターゲティングを行うことも可能です。
特に時間的なコストの削減がとりわけ嬉しいところでしょう。今までは、一本のCMが出来るまでコンセプトを詰め、絵コンテを作り、というプロセスを綿密に行ってきましが、Poptentの場合、クライアント側の行うことは、ブランドのコンセプトと概要を示し、ブランドロゴなどの素材を用意するだけで良いのです。
クリエーターのメリット
クリエーターにとっては、以下のメリットがあります。
- 1. 報酬 - 500を超えるオファーに応え、高額報酬を獲得できるチャンス!
- 2. クリエーターネットワークの形成(一緒に働くクルーを探せるかも)-広大なクリエーターネットワークを用いて、世界中のプロクリエーターとのつながりができる。タッグを組んで仕事に取り組むことも可能。
- 3. 露出チャンス - カスタマイズ可能なビデオプレーヤーにて、作品をWEB上で公開できます。
2007年に創業したPoptentがこれまでクリエーターたちに払ったギャラの総額は500万ドルを超えています。依頼主は、IntelやFedEx、Dellなど大手企業が多数を占めており、2012年の夏には、550万ドル(約4億5400万円)を調達するなど、非常に活発化している様子です。
[参考]
Poptent サービスサイト
http://www.poptent.net/
Poptent コーポレートサイト
http://www.poptent.com/
LA Times
http://articles.latimes.com/2012/may/08/business/la-fi-ct-poptent-20120508
Techcrunch
http://techcrunch.com/2012/07/12/poptent-5-5-million-mk-capital/