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クリエイティブ 2014年07月04日

カンヌライオンズから見る「動画」の活用法とは?カンヌライオンズ2014全グランプリ14作品総まとめ vol.3

毎年、6月の中旬に1週間かけて開催されるカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル。(以下、カンヌライオンズ)
世界中から集められた約6万8,000(※)もの多種多様な広告の中から、厳正な審査により優秀な作品が選出されます。今年も多数WEBメディアで速報が出るなど、世界の優れた広告/クリエイティブに対し注目が集まっています。

最後となる本記事では各部門のグランプリを5つご紹介します。今回も「広告効果」をひとつひとつ解説しながら作品を紹介していきます。

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前回までの記事はこちら

最後となる本記事では「クリエイティブ・イフェクティブネス部門」「ダイレクト部門」「プロダクト部門」「デザイン部門」「アウトドア部門」の全5作品をご紹介いたします。
(各部門の説明についてはコチラを御覧ください。)

クリエイティブ・イフェクティブネス部門

GUILT

企業:オーストラリア・ビクトリア州の鉄道会社V/LINE

キャンペーン名:GUILT TRIPS(「罪悪感」を意味する慣用句)

キャンペーン概要:
乗客数が伸び悩む田舎の鉄道会社が目をつけたのは、「都会に出て行った子どもたちに帰郷してほしいが、なかなかきてくれない」と悲しむ親の気持ち。そして、その気持ちを受けて、子どもたち密かに感じている「帰らなくちゃいけないとは思っているのだけれど…」という罪悪感。
この現状を巧みに利用し、同社が行ったキャンペーンとは親から子供たちに帰郷するための電車のプリペイドチケットを贈らせること。ソーシャルメディアでは罪悪感を高めるためのTipsが動画で公開されるなど、さらに子どもたちに「罪悪感を感じさせる」試みがなされました。

結果:
本キャンペーンは40万ドルの予算に対し、400万ドルの収益をもたらしKPI(売上目標)を167%上回った。

さらに付随効果として、鉄道で働いている人々の意識が変わったことが挙げられます。「ただ電車を運転している」のでなく、今回のキャンペーンによって「電車は家族と家族をつなぐ手助けになっている」ことを実感したためです。

ダイレクト部門

mof

企業:BRITISH AIRWAYS(ブリティッシュ・エアウェイズ)

キャンペーン名:DIRECT MAGIC OF FLYING

キャンペーン概要:
ロンドン・ピカデリーサーカスの屋外看板上に、映る一人の男の子。頭上を通り過ぎる飛行機を追いかけ始めると同時に、通りゆく飛行機の便名をサイネージにリアルタイム表示!周りで見ている人は興味津々です。
実はこの看板広告はネットワーク接続による最新のデジタルサイネージ技術を用いている看板でした。本事例はmovieTIMESの過去記事でも触れていますので是非、ごらんください。(リンク

結果:
キャンペーンを開始した最初の2週間のみでサイトへのユニーク訪問数は7万5千を超え、YouTubeの再生数は100万回を超えました。結果的に世界規模で見ると3億5千万人もの人にリーチしたと算出されています。

このサイネージ広告の狙いはブリティッシュエアウェイズの「目的地の豊富さ」「フライト頻度の高さ」「新しく追加された航路」をPRすることでした。飛んでいる飛行機と最新技術のデジタルサイネージを組み合わせることで『飛行機が飛ぶこと自体』がPRになった秀逸なキャンペーンでした。

デザイン部門

Bergen

企業:BERGEN INTERNATIONAL FESTIVAL

キャンペーン名:BERGEN INTERNATIONAL FESTIVAL(ベルゲン国際フェスティバル)

キャンペーン概要:
ノルウェイで毎年開催されるベルゲン国際フェスティバルは北欧最大級。このフェスティバルに興味を持たない層に向けてのブランディングの為に今回のプロジェクトは生まれました。

まずはフェスティバルのシンボルとして、音楽から生まれたコード"F"のロゴがデザインされました。さらにこのロゴには数学的なシステムが用いられ、旋律に合わせて形を変えることができます。これをパターン化し、ノルウェイの雨の季節にあわせたポンチョやノルウェイの伝統的なセーターなどを製作しフェスティバルのシンボルとしてPRしました。

結果:
フェスティバルのチケットの売上は過去7年間で最も高い数値を記録。

このリブランディングの試みはプレスやソーシャルメディアを通じで、世界中で注目され、その結果来る2014年のフェスティバルに世界的に有名なミュージシャンであるSteve Reich氏の出演が決まるなど、翌年のフェスティバルにも好影響を与えています。

アウトドア部門

gaytm

企業:ANZバンク

キャンペーン名:GAYTMs

キャンペーン概要:
ANZバンクはゲイ&レズビアンの祭典「シドニー・マルディグラ」の公式スポンサーです。この祭典に合わせ、街中のATMをカラフルにデコレートして"GAYTM(ゲイティーエム)"に変身させました。
この試みを通し、多様性と受容の精神を訴え、メディアに多々取り上げられるなど話題になりました。

結果:
メディア露出は6,200万以上、70カ国を超える世界中のメディアに取り上げられました。また、通常のANZ ATMでは明細書1ロールが尽きるのに1週間を要するのに対し、GAYTMのために製作されたレインボーカラーの明細書は1時間で切れてしまったそうです。

ATM手数料はゲイ&レズビアンのチャリティーに寄付されたこともあり、「同性愛」という日に日に大きく、重要になっている課題に取り組んだ勇気が評価されたようです。

プロダクト部門

RAW

企業:アパレルブランドG-STAR RAW(ジースター ロウ)

キャンペーン名:RAW FOR THE OCEANS

キャンペーン概要:年間1億トンものプラスチックが生産され、そのうち10%が海に捨てられています。そんな状況から海洋生物を守るべく、デニムブランドのG-STAR RAWはBionic Yarn社とコラボレーションし、世界初「海洋に投棄されたプラスチックごみ」からデニムを作るというプロジェクトを立ち上げました。クリエイティブ・ディレクターを務めるのは前回記事でご紹介した「Happy」を歌うファレル・ウィリアムスです。

初回コレクションではリサイクルプラスチックを33%使用。今後もリサイクルプラスチックの割合を増やしていくとのことです。発売は今年の8月のため、売上のほどはまだ分かりませんが、カンヌで賞をとったことも含め注目を集めているため、期待大です。

カンヌライオンズ2014から見る動画の存在

以上でカンヌライオンズ2014のグランプリ作品は終わりです。ここで全14作品を見てきた中で、動画が広告キャンペーンでどのような役割を担っているかをまとめ、動画の活用方法についてまとめてみます。

1.動画自体がキャンペーンの核となる

ボルボ、HONDA、Chipotle、UNIVERSALなどのキャンペーンがこれにあたります。
動画そのものがキャンペーンの中心を担うため、どのような表現でどのような動画コンテンツを作るかがポイントなります。

2.リアルなキャンペーンを動画で伝える

NIVEA、BRITISH AIRWAYS、BERGEN INTERNATIONAL FESTIVAL、ANZバンクなどのキャンペーンがこれにあたります。
特定の地域でしか行われなかったキャンペーンや街頭広告などを動画で伝えることで、より多くの人々にキャンペーン内容や企業活動を伝えることができます。

3.キャンペーンの内容を動画で伝える

Harvey Nichols、G-STAR RAWなどのキャンペーンがこれにあたります。
キャンペーンの内容や、良さ、どのような部分がウリなのかを予め動画でPRをすることで、視聴者がキャンペーンを理解し、自ら参加したいという意欲を促します。

プロモーションやマーケティングシーンで動画を活用しようとした際、ともすると1のように「動画コンテンツそのものの価値が高い動画」を前提に考えてしまうかもしれませんが、2,3のようにキャンペーンの内容を動画で伝えることも、充分な効果を発揮するということが今回の結果から見て取れたのではないでしょうか。

世界中の作品から厳選されたカンヌグランプリ作品。ただ作品を眺めるだけではなく、それぞれの作品の企画の要素まで分解し、目的・施策・結果までを理解することで自社のマーケティングのヒントになる、活きた事例として活躍することでしょう。

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