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ケーススタディ 2013年12月20日

百貨店の常識を超える、伊勢丹のO2Oマーケティング!感性を揺さぶる”Wonder Christmas”キャンペーン

デパートや百貨店などが賑やかになる、この季節。老舗百貨店「伊勢丹」では、毎年”Wonder Christmas”の世界をディスプレイで表現し、そのひときわ個性的なウィンドウディスプレイが人目をひいています。

その手の込んだディスプレイに紐付き、WEB上で展開する物語。そこから見えてくるのは、伊勢丹のこのキャンペーンに対する想いでした。
百貨店売上NO1を誇る、伊勢丹のO2Oマーケティングとは一体どのようなものなのでしょうか。

道行く人々が足を止める、伊勢丹のウィンドウ

クリスマスシーズンになり、街がイルミネーションや飾り付けでクリスマス色に彩られていく中、伊勢丹本店では、ひときわ目をひく不思議なディスプレイ装飾がなされています。

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これは伊勢丹が毎年行っている、今年で5年目となる 「Wonder Christmas」キャンペーンの2013年バージョンです。このキャンペーンの特設サイトにはディスプレイと連動した物語が動画で公開されています。

今年は「自然への感謝」というテーマのもと、「人間」をモチーフにした不思議な生き物たちが登場し、物語を展開しています。

例年は、動物や植物などがメインで登場していましたが、今回は初めて人間の少年が主人公。ひょんなことから少年が怪獣のぬいぐるみ「ロドリゲス1号」 に変身してしまい、「ワンダーエデン」を冒険するという物語です。

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その物語を少し覗いてみましょう。

今年は”地球が育む、多様ないのち”の物語

クリスマスの前夜、少年は人形のロドリゲス1号を手にとりました。
すると、あたりの様子が変わり、真っ白な光につつまれます。

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そっと目をあけると、少年は知らない野原に立っていました。
あたりには、見たこともない木が生えていて、風変わりな花々がのんびりと風に揺れています。

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少年は見たことのない地に不安になりながらも進み続け、この世界から抜け出すヒントを見つけます。

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そして、ヒントを頼りに帰り道を探す冒険の途中、少年は今まで見たこともない”生きものたち”に遭遇します。

例えば、くしゃみさん。時々、びっくりするほど大きなくしゃみをする謎の紳士。そのくしゃみは世界中に吹く風となり、たくさんの種や花粉を運んでいます。

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例えば、種まき兄弟。種を集める三男、穴を掘って埋める次男、仕上げに水をかける長男のちびっこ3兄弟。世界中にせっせと種をまいてまわっています。

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少年は見たこともない”生きものたち”に困惑しながらもヒントを頼りに世界一きれいな赤い実を探します。

果たして、”世界一きれいな赤い実”の正体とは一体何なのでしょうか?
そして、少年はその実を見つけ出し、ワンダーエデンを抜け出せるのでしょうか?

▼実際の物語はこちら

5年間に渡り、続いている”Wonder Christmas”キャンペーンの意味

2009年から続くこのキャンペーンは、毎年テーマは少しずつ異なるものの、毎回、イラストレーターにはクラウス・ハーパニエミ氏を招き入れ、一貫したテーマを元に企画されています。

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伊勢丹がこのキャンペーンに込めた想い。それは、「生物多様性」へのまなざしです。

一見、不思議な今年の物語も、実は少年が出会う不思議な”生きものたち”が、自然の営みを具現化した存在であると同時に、自然を守る人間のメタファー(比喩)になっているのです。

キャンペーンサイトにはこのようにメッセージが書かれています。

いま、地球上には、3,000万種ともいわれる生きものが棲んでいます。

もちろん、人間もその一部。

私たちはみな長い年月をかけて、互いにつながり、支え合いながら生きてきました。

──地球が育む、多様ないのち。その豊かさを少しでも守り、受け継いでいきたい。

私たち人間は、自然の大切さを忘れてしまうときもありますが、同時に、一輪の花を美しいと感じる心も持っています。

自然の声に耳を澄ます時間。いのちの輝きに心うたれる瞬間。そんな小さな記憶の積み重ねが、大きな未来につながることを信じて。
この冬、ひとつでも多くの「美しい記憶」が、紡がれますように。

この一貫したメッセージが不思議な物語を魅力的なものにし、人々の感性に訴えかけているのです。

WEBと実店舗を連携!伊勢丹のO2Oマーケティング

店舗内では「Finding Wonder Christmas」の世界が至るところに見られます。

▼ディスプレイにロドリゲス1号が!

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▼「ワンダーエデン」の生きものたちが描かれた冊子

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▼クラウス氏のアートがパッケージになった限定アイテムも

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このようにWEBサイトと実店舗を共通のテーマでつなぐことで、物語のファンは実店舗で行われているキャンペーンに足を運びたくなりますし、逆にこの物語を知らない人はインターネットで検索をし、伊勢丹の物語を知ることになるのです。

上記3点の画像出典元:伊勢丹新宿店ブログ http://www.miseasonpro.jp/shinjuku/

”売る”だけが目的ではない!
伊勢丹が勝つために大切にしているポリシーとは?

マネキンが洋服を来て装飾をしているディスプレイがほとんどの中、他の大手百貨店とは明らかに異なるディスプレイで人々を惹きつけ、伊勢丹は独自の世界観を創造しています。

さらに、WEBサイトでは伊勢丹が発信するメッセージがより伝わりやすいように、キャラクター設定から、文字で読む物語、動画まで公開しており、その徹底ぶりに驚かされます。

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伊勢丹新宿本店は、言わずと知れた日本の百貨店の“一番店”であり、売上高2350億円(※)は、業界ナンバーワン。さらに、2013年3月にはリモデルグランドオープンを行っています。そんな伊勢丹が今、目指すのは「世界最高のファッションミュージアム」
※2011年度実績。三越日本橋店法人外商売上含む

代表取締役執行役員の大西氏はリモデルにあたり、このように語っています。

百貨店は、単に「モノ」を売る場所ではなく、お客さまが自然に集う、魅力的な場所でなくてはなりません。

世界No.1のデパートメントストアを実現するためには、「モノ」「コト」、「販売サービス」と同じように「空間・環境」であると考え、お客さまに心地良く、気持ちのいい環境でお買物をしていただき、最高のサービス(おもてなし)で、最高のご満足、感動を感じて頂ける店創りをしてまいります。

圧倒的な独自性を持った店を創り上げ、「百貨店の復活」そして、未来へ向けての強いメッセージを発信していきます。

出典:三越伊勢丹グループ 2012年 CSRレポート

この言葉からとれるように、伊勢丹は"商品のみ”に重きを置くのではなく、なによりも人々の感性を刺激する店作りを大切にしていることが分かります。

“Wonder Christmas”キャンペーンも同じように、オンラインでもオフラインでも人々の感性を刺激し、”今”だけを見るのではなく未来への可能性やメッセージを大切にしている伊勢丹の姿勢の表れといえるでしょう。

 

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