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インタビューケーススタディ 2015年05月20日

【インタビュー】「泣ける!」と話題の明光義塾の動画が社内にもたらした意外な効果とは?

ブランディングや採用活動にウェブ動画を活用する企業が増えていますが、学習塾としてこのような取り組みを行っている事例はまだ数えられるほどです。

そんな中、個別指導塾のパイオニア、明光義塾が実話を基にした感動的なストーリーの講師募集用動画を公開し、多くの人の涙を誘っています。
明光義塾を運営する株式会社明光ネットワークジャパンのプロモーション部・植草高志氏と、研修センター・小名木裕美氏は、今回の取り組みにより思いがけない効果があったことを明かしてくださいました。

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日本最大規模の個別指導塾を展開する明光義塾では、ウェブ動画によるプロモーションに積極的に取り組んでいます。「YDK」という響きが耳に残っている人も多いのではないでしょうか。

植草氏:
「当社は2014年にYDK(やれば・できる・子)をテーマにしたテレビCMを始めました。その際に制作した「YDKの歌」のロング版をウェブで公開したところ、再生回数が50万回を超え、コメントもたくさんいただきました。この経験から、テレビを見なくなっている若年層に向けて、ウェブ動画が大きな武器になると肌で感じました。それ以来、当社ではYouTuberとコラボするなど、動画マーケティングに積極的に取り組むようになりました」

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人材確保という課題に対する画期的アプローチ

そして今年4月初旬、明光義塾は講師募集用の動画「おしえるしごと、おそわるしごと」を公開しました。「感動!」「泣ける!」と話題になり、公開から1カ月で34万回以上の再生を数えています。

▼明光義塾「おしえるしごと、おそわるしごと」

 

塾講師募集のためにこのような動画を作成することは、業界でも非常に珍しい取り組みです。その背景には、塾講師の確保が難しくなっている現状がありました。

小名木氏:
「かつては求人サイトに掲載すれば、ある程度の講師を確保できていました。しかし最近は、大学生が減っている一方で仕事が多様化し、選択肢が広がっているため、塾講師を集めるのも容易ではありません。

そうした中で、塾講師という仕事に興味を持ち、選択肢に入れてもらうために、講師募集専用サイトを立ち上げるなど、さまざまな取り組みを行っています。しかしそれ以上の抜本的な打開策が必要だと考え、新しい切り口で「塾講師」の魅力を伝える映像を作りたい、と提案しました。

しかし当初は、講師募集にそこまで予算をかけるのか、という意見もありました。また、講師募集の動画を生徒や保護者が目にすることで、講師が足りていない塾だと思われ、生徒募集に影響が出るのではないか、という懸念もありました」

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植草氏:
「そこで、動画自体の目的を塾講師のイメージアップという位置付けにしました。募集を前面に出すと、どうしても先ほどの懸念が残ってしまいます。まず動画を通して、塾講師っていいなと思ってもらう。そして興味を持った人に向けて、講師募集サイト上で直接的な募集告知を行う構造にしました。サイトには今回の動画のほかに、実際の講師のインタビュー動画集を掲載するなど、受け皿もきちんと用意しています」

効率的な拡散とES向上を図るBased on true stories

この動画のストーリーは、実際に現場で働く講師から集められた実話を元に制作されています。そこには2つの狙いがありました。

植草氏:
「知り合いの映像プロデューサーに相談したところ、『インターネットを見ると、塾講師に対するネガティブな意見も結構書かれていたりする。しかし、実際に働く人の大多数が本当にやりがいを感じているのだから、明光義塾の魅力を伝えるには、実話じゃないとダメだ』という意見をもらいました。これが発端となり、塾講師からエピソードを集める企画がスタートしました。

実はエピソード募集の施策は、動画の材料を集めるという目的の他に、全国に約2万人いる講師自身が広告塔となり、SNSなどで拡散されることも狙っていました。取り込みたいターゲット層の属性に近い講師たちから拡散することで、効率よくアプローチできると考えたんです。

さらに、応募された中から優秀エピソードを選んで表彰することで、ES(従業員満足)の向上も図りました。明光義塾として、ここまで講師に焦点を当てた取り組みは初めてです」

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本企画は2014年11月末に立ち上がってから、1〜2月にエピソード募集、3月に撮影、4月に公開という、非常に短い期間で進められました。

植草氏:
「広告代理店を通さず、我々の情熱だけで制作会社やスタッフを集め、直接対話しながら進めていきました。この企画に共感し、面白いと思ってくださった方たちばかりなので、タイトなスケジュールでも嫌な顔ひとつせずに、頑張ってくださいました。

おかげで我々の想像をはるかに超える高いクオリティに仕上がりました。いいチームに恵まれることは本当に大切なんだとつくづく思いましたし、こういう出会いは大切にしたいですね」

大学生がターゲットのため、この動画を全国約60の大学に設置されているデジタルサイネージに出稿。併せて、YouTubeのTrueView広告を大学生に向けて打っています。紙をビリビリ破くというインパクトある冒頭シーンで興味喚起を図りスキップを防ぐと同時に、最後まで講師募集ということを出さずに多くの人の興味を継続させるという、媒体特性を考慮した動画構成により、高い完全視聴率を記録しています。

予想を大きく超えるインナーモチベーションの高まり

感動的なストーリーで多くの人の心を動かしたことは、その再生回数やコメントからも明らかです。しかしそれ以上に、現場の講師や生徒、社員からも大きな反響があったことは、嬉しい誤算となりました。

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植草氏:
「自分たちが普段働いている教室が作品の舞台になることで、講師たちはすごく感情移入して見たようです。これは新しい発見でしたね。通常、CMを作っても、現場と温度差があるケースがよくあります。本部が勝手にやっている、と思われたり。それが今回、現場の人たちが関心を持って応援してくれました。自分ゴト化してもらうことが、マーケティングにおいて非常に有効だということを改めて実感しました」

動画には、明光義塾の講師の「あるある」がたくさん取り入れられているそうです。当事者にしか分からない部分ですが、それがあることで、講師や社員の共感を呼び、エンゲージメントをさらに高めることができているのでしょう。

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小名木氏:
「現場の講師たちからは、帰属意識が上がった、ちょうど受験シーズンだったのでモチベーションアップにつながった、自分の仕事に誇りが持てた、というような声が多く聞かれました。この動画が、自分たちの仕事のやりがいを再確認する機会になったようです。

また、新たに応募される方の中には、自分もこういう経験がしてみたいと思った方も多かったようです。さらには、講師を志望する生徒が出てきたり、こういう先生がいるなら通わせてみたい、という保護者の声をいただいたり。動画は講師対象でしたが、予想以上に幅広く反響がありました」

植草氏:
「これで多くの講師が集まると良いのですが、今回の動画だけで急に応募が増えることはないと思っています。塾講師は大変な仕事ですが、人を育てる、というお金に代えられないやりがいがあることを、動画などを通して長期的に伝えていく必要があります。塾講師や塾業界全体のイメージを向上させるために、個別指導塾のリーディングカンパニーである我々がやっていくんだ、という想いで取り組んでいます」

「共感」からの拡散、話題化を図る

動画プロモーションの効果とさらなる可能性を感じた同社では、動画のシリーズ化が計画されています。

小名木氏:
「エピソードを募集するような参加型の企画は続けていきたいです。講師だけでなく、生徒や教室長など、目線を変えた展開も考えています。また大学生に限らず、社会人や主婦、シニア層の方に対しても新しい働き方の提案としてアプローチしていきたいと思っています」

植草氏:
「現在の課題としては、さらに再生回数を伸ばして、もっと盛り上げていくこと。動画公開時にはリリースを出したりしていますが、テーマが塾講師のため、まだまだ話題性に乏しいように思います。しかし、動画を実際に見た人の反響を見て、次第に問い合わせが増えています。クオリティには自信があるので、これからも伸びていくのではないかと期待しています。

従来型の媒体広告の影響力が弱まっている今、共感を呼ぶ動画が人づてに拡散していくことが、明光義塾の魅力を多くの人に伝える上で有効だと思っています。もっと話題化させるために、いろいろと知恵を絞っているところです」

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長期的な取り組みで目標達成を目指す

「おしえるしごと、おそわるしごと」は2つのストーリーから構成されていますが、フルストーリー版「紙をやぶく少年」「無口な少女」もそれぞれ4月23日、5月14日に公開されています。きっと多くの人に視聴され、塾講師を目指す人も増えていくでしょう。

人材確保は、多くの企業にとって大きな課題です。具体的な仕事内容もさることながら、その仕事の価値ややりがいを伝えることで、企業ブランディングにもつながり、結果的に志の高い人材が集まる可能性が高まることでしょう。そこで動画が有効なことは、言うまでもありません。競合他社に先駆けて動画マーケティングに取り組めば、大きな差を付けることができるはずです。

また、今回の反響の大きさの一因に、そのクオリティの高さが挙げられます。玉石混交の動画が氾濫する今の時代、媒体特性にも十分に配慮し、最後まで視聴される動画を作り上げることでエンゲージメントが高まることが証明されました。

そしておふたりの発言にもある通り、長期的視点でPDCAを繰り返し、より効果のある動画マーケティングを目指して取り組み続けることが、成功への近道になるのでしょう。

 

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