
「今日、吉田は部活を引退する」という言葉で始まる一本の動画。学生時代にスポーツを経験したことがある人なら、この一言から色々な想いや記憶が脳裏をよぎるのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、そんな引退試合を舞台にスポーツの力を描いた90秒間のCMです。
映像によって記憶の底にある体験を呼び起こし、言葉だけでは伝わりきらないテーマを、心に直接的に訴えかけています。
部活動の引退試合。
――と耳にすると、学生時代にスポーツを経験したことがある人ならば、あの切々たる言葉にできない想いが心をよぎることでしょう。数年間の全てを懸けた最後の一瞬を迎える高揚感と緊張感。
今回ご紹介するのは、そんな様々な想いが詰まったバスケ部の青年の、最後の試合を描いた90秒間のCMです。
『桐島、部活やめるってよ』で第36回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した吉田大八さんが演出を行い、若手注目俳優の野村周平さんが主演する今回のCM。一人の部活青年のどんな引退ドラマが描かれているのでしょうか。
-努力は必ず報われると信じ、努力し続けたバスケ部の青年だが、残念ながら最後の引退試合に出場できなかった。しかしその挫折が、その悔しさが、その痛みが、いつか彼を強くする。-
感傷的なピアノの旋律とともに、映像の合間にそっと置かれるように添えられたメッセージ。その最後のメッセージは『スポーツだけが教えてくれることがある。』と締めくくられます。このCMを制作したのは、スポーツ振興くじのtoto(独立行政法人日本スポーツ振興センター)でした。
Jリーグ試合予想当選くじのtotoは、これまでにその収益金の使い道や助成実績について公式サイト内にて広報活動を行ってきましたが、
今回のプロモーションでは『スポーツだけが教えてくれることがある。』をテーマとし、スポーツの素晴らしさを描くことで、スポーツ振興のためにtotoやBIGの収益が役立てられていることを発信しました。
しかし今回のCMでは、totoの振興活動を広報するだけでなく、スポーツにおける特別な瞬間や経験を通してしか味わうことができない、緊張感や高揚感、達成感といった言葉に出来ない感覚を、映像でしか伝えることができない心に直感的に訴えかける表現で、『スポーツだけが教えてくれること』を表現しているのではないでしょうか。
[参考]
toto理念広報 新 TV-CM 放映開始
http://www.jpnsport.go.jp/sinko/Portals/0/sinko/sinko/pdf/happyou250516.pdf[pdf]
totoオフィシャル サイト助成活動ページ
http://www.toto-dream.com/support/index.html