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ナレッジ 2015年06月01日

「再生数」だけではもう古い!?動画広告の効果指標「ブランドリフト」を学ぶ

動画マーケティングの効果指標のうち、コンバージョンやサイトへのアクセスなどは数値で結果が見えるため、企業にとってもPDCAを回しやすいでしょう。その一方で、認知拡大やブランディング目的の場合、広告効果を正確に把握するのが難しくなります。

そんな課題を解決すべく、米Googleは昨年、AdWordsの新機能「Brand Lift」をローンチ。これにより、調査会社に依頼せずとも“ブランドリフト”が簡単に測定できるようになりました。

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米Googleは今年3月、Google Preferredチャンネル(※)が広告想起率やブランド認知度の向上に貢献し、高い「ブランドリフト」効果があったことを発表しました。

日本ではなじみの薄いこの「ブランドリフト」という言葉。これは、オンライン広告による認知度や好感度、購買意欲などの上昇を表す指標で、対象とする広告への接触者と非接触者のその後の行動の比較などから算出されます。

このブランドリフトは海外では以前より取り入れられており、広告活動における判断材料として積極的に活用されています。一方、日本では現在のところ、目に見える「動画再生数」や「インプレッション数(表示回数)」、「完全視聴率」などだけで広告の成否を判断している企業が少なくありません。しかし、広告の目的はケースバイケースであり、上記のような数値だけで測られる効果は限られています。

※Google Preferredチャンネル・・・テクノロジーやビューティなど14カテゴリにおいて、数あるYouTubeチャンネルの中から選ばれた、上位数%の人気チャンネルに広告を出せるプログラム。昨年提供を開始した。

簡単に測定できるようになったブランド認知度

そんな中、米GoogleはTrueView広告を出稿していれば誰でも無料で使用できるGoogle AdWordsの新ツール「Brand Lift」(ブランドリフト計測機能)を昨年4月に発表しました。

 

Brand Liftを使うと、以下の3つの指標を計測できるようになります。

3digit

・ブランド認知度(BRAND AWARENESS)
・広告想起率(AD RECALL)
・ブランドへの関心度(BRAND INTEREST)

これら3つの指標は次の2つ方法で計測されます。

オンラインアンケート

ブランド認知度と広告想起率の計測には、プレロール広告のように動画本編の再生前に(動画広告の代わりに)表示される「オンラインアンケート」を使用します。

TrueView広告を見たユーザーと、見ていないユーザーの2グループに分け、後日「対象の動画広告を見たことがありますか?」などの質問を行います。両グループの回答を比較することで、「動画広告によってブランドがどれほど認知され、また思い出してもらえるか」を計測する仕組みです。

survey

自然検索数のボリュームの変化

ブランドへの関心度については、自然検索数のボリュームの変化を測定します。オンラインアンケートと同様、TrueView広告を見たユーザーと見ていないユーザーでグループを分け、対象ブランドに関連するワードの検索数の変化を調査・比較することで、広告への接触によってどれだけ関心度が変化したかを測ります。

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視聴者のインサイトを明らかにするBrand Lift

ブランドリフトが計測できるようになれば今以上に成果の出る動画広告を生み出せるようになります。ここではオレオやリッツなどで知られる大手食品メーカー「モンデリーズ・インターナショナル」が実際に行ったキャンペーンをご紹介します。

同社は、欧米で人気の商品Trident Gum(トライデント・ガム)をブラジルで展開する際、30秒のTrueView広告を実施しました。

trident

プロモーションチームは「A.動画の冒頭で商品を映してからガムを口に入れる動画」と「B.商品写真を見せずに、初めからガムを噛んでいる動画」という2種類の動画を用意し、A/Bテストを行ったところ、Bの動画広告の方がブランド認知度が5%高いことが判明。また、広告想起率はAよりもBの方が23%も高い、97%をマークしました。

Brand Liftでは、ほぼリアルタイムで結果を確認できるため、同社はこの結果を受けてBのクリエイティブに絞ってプロモーションを続行し、高い費用対効果を実現しました。このようにキャンペーン中にブランドリフトを計測しながら最適な動画を見極めることができることで、効率的かつ効果的な動画広告が可能となるのです。

同社ブランドマネージャーのDaniel Silber氏は「Brand Liftは視聴者のインサイトを捉え、(どちらのクリエイティブにするべきかという)我々の疑問を解決してくれる最適なツールです」とコメントしています。

この事例では他にも、女性の方が反応が良かったことや、最適な広告表示頻度などもBrand Liftの結果から明らかになったようです。クリエイティブの選定だけでなく、ターゲティングや配信の効率化などにも応用していけそうです。

今後必要性が高まる「ブランドリフト」という概念

残念ながら現時点では日本未対応のGoogleのBrand Lift。今後国内でのローンチに期待が高まります。

今のところ、日本でブランドリフトを測定するには、計測機能を備えている動画DSPを活用したり、ニールセンが提供するOnline Brand Effectを活用するなど、第3者機関のサービスを利用することになります。実際に行われた事例としてはH.I.S.社が動画接触者と非接触者でブランドリフト測定を行い、その結果が発表されています。(参考 外部リンク

従来のテレビCMに代わる手段として、ブランディングや認知拡大などを目的とする動画広告を実施する企業が日本でも増えています。動画広告の大きなメリットの一つが、効果を見ながらPDCAを回しやすい点。そのメリットを最大限発揮するためには、ブランドリフトのような考え方がもっと日本でも浸透していくことが不可欠でしょう。

 

[参考]

Measuring the Impact of Online Video on Brand Metrics
https://www.thinkwithgoogle.com/articles/youtube-insights-stats-data-trends-vol10.html

Mondelēz International Improves Campaign Effectiveness With Google's Brand Lift Solution
https://www.thinkwithgoogle.com/case-studies/mondelez-boosts-brand-awareness-of-belvita-and-trident.html

BRAND LIFT[pdf] : http://storage.googleapis.com/think/docs/brand-lift-fact-sheet.pdf

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