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ケーススタディ 2014年04月28日

なぜDoveの動画プロモーションは世界中で人気なのか?Doveが再定義する「真の女性の美しさ」

ユニリーバのブランドDoveの「リアルビューティー・キャンペーン」の動画は、公開される度に世界中で反響を呼ぶ話題のコンテンツです。
すべての動画には、「女性にとって"美しさ"が不安要素になるのではなく、美しさと前向きな関係を築くことで、女性の自信の源になるような世界を築く」というDoveの確固たるミッションが表現されており、性別関係なく一見の価値ありです。

実はこういったDoveの取り組みは2004年から10年も続いているのをご存知でしたか。一過性ではない、Doveキャンペーンの人気の秘密をご紹介します。

Doveのブランドイメージを決定づけた大ヒット作「リアルビューティー・スケッチ」

「リアルビューティー・スケッチ」は2013年に公開され、視聴回数においてオンライン動画1位に輝いたバイラルムービーです。その再生数は1億3489万9405回にも昇りました。昨年日本でも話題になったのでご存知の方も多いかもしれません。
カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルでも、チタニウム部門のグランプリを受賞し、世界でもっとも有名な動画広告のひとつです。

動画に出てくるのは、FBIのモンタージュ画家と数人の女性たち。画家と女性、お互いの姿が見えない状態で、まずは女性が話す容姿の特徴を元に似顔絵を描きます。

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同じく第三者からもさきほどの女性の特徴を聞き出し、画家が似顔絵を作成。出来上がったそれぞれのスケッチから、容姿の見え方の違いを比べるという実験動画です。

似顔絵の結果は、「自分の思う顔」より「他人の目に映る顔」の方が美しく仕上がっており、ほとんどの女性が自分の容姿を実際より醜く捉えていることが分かりました。

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この事実は、動画最後の「You are more beautiful than you think(あなたはあなたが思っている以上に美しい)」のメッセージに説得力を持たせ、多くの人の心を動かしました。

IRIのデータによると、配信されてから4週間で、米国内のDoveの売上は1%増加。1年を通すと3%、15億の売上増となり、ブランディングと売上に絶大な成果を挙げています。

“人工の美しさ”を衝撃的な手法で問題提起した代表作「エボリューション」

2006年秋に公開され、Doveのバイラル動画の先駆けとなったのが「エボリューション」という動画です。この動画では、普通の女性がメイクや画像編集ソフトで加工され、美しく変貌していく様子を75秒で表現しました。

街頭看板の女性は人工美そのものですが、そのような「作られた美しさ」に踊らされ、自分と比較し、自信を失う世の女性がいるという事実。「“真の”美しさとは何か」を女性に問い続けるDoveはこの現実に問題提起したのです。

この動画は初日で4万回、1年間で1200万回再生され、TV番組にも多数取り上げられました。Doveのキャンペーンサイトのトラフィックは8000%も増加。スーパーボウルのTV広告に250万ドルを投資し、30秒のCMを流した時より3倍もWEBサイトへの流入が高かったことが結果として出ています。

また、売上は動画配信後4半期で5.8%のアップ、昨年比で3.9%のアップと売上にも好影響が出ました。YouTubeでこれだけの効果が出た例はごくわずか。Doveの「リアルビューティー・キャンペーン」の代表作といえるでしょう。

Doveのミッションを様々な角度で伝える「リアルビューティー・キャンペーン」集

そのほかにも、“本来の女性の美しさ”を鋭い切り口で表現する動画がいくつもあります。

なぜ顔を隠すの?女性に自信を持つ大切さを伝える「カメラ・シャイ」

「カメラ・シャイ」には多くの女性が登場しますが、みなカメラを向けられると恥ずかしそうに顔を隠してしまいます。

「いつ自分が美しいと思うのをやめてしまったの?」の言葉と共に映されたのは、小さな女の子たち。どの子もポーズをとったり、満面の笑みをカメラに向けています。

女性が顔を隠すのは、自分に自信がないから。「子どものように自信を持ってありのままの美しさを受け入れて」というDoveからのメッセージが伝わる動画です。

あなたの欠点は個性であり魅力である。美を再定義する「セルフィー」

昨年、英語圏で大流行した「自撮り」。オックスフォード辞典が発表した流行語大賞が、自撮りを表現する俗語の『Selfie(セルフィー)』になったほどです。この「セルフィー」を題材にDoveは“美を再定義する”がコンセプトにした短編映画「セルフィー」を公開しました。

舞台は、思春期の女の子とその母親たちによるワークショップ。自撮り写真をギャラリーにし、その人の魅力を他の人が付箋で残していく模様を撮影した、ドキュメンタリームービーです。

自分のコンプレックスは、実は他人からは魅力的に見えることがある。まさしく“美の再定義”をワークショップという手法でわかりやすく伝えています。見ているだけで心温まる映像です。

流行している題材をテーマに映像にすることで、バイラル動画を狙いつつも、自社メッセージをしっかり、ぶれることなく伝えています。

街頭インタビューを通してDoveの信念を伝える『「好き・嫌い」篇』

欧米だけでなく、もちろんアジア圏でもDoveのポリシーは変わりません。アジアを中心に行われたプロモーション動画ではこんな街頭質問がされました。

「あなたの身体で一番嫌いなところは?」平均回答時間はわずか2秒。「シミそばかす」「胸」「身長が低い」など、どの女性もすらすら答えます。

しかし次の質問に女性たちは困惑し、どもってしまいます。その質問とは、「あなたの身体で一番美しいところは?」。多くの人が「あまりない」と否定的に答えますが、Doveは「自分の美しさを見つけていいはず。」とメッセージを残します。

街角の女性の本音で視聴者の共感を得たのち、Doveのコンセプトを伝えるストレートな演出に心揺さぶられます。

美は心の在り方次第だとシンプルに表現した「パッチ」

最新のキャンペーン動画「パッチ」は世界65カ国で配信開始以来、わずか一週間で全世界での試聴回数が5,200万回を突破、世界中で大反響を呼んでいます。

二の腕に貼るだけで美しくなれる画期的な商品「ビューティーパッチRB-X」。心理学者のアン・カーニー・クーク博士の元には、使用テストとして複数の女性が集められます。

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被験者の感想は初日こそ懐疑的でしたが、日にちが経つにつれ、自分の表情や身体のポジティブな変化に気付き始めます。2週間後には「人生が変わったよう」「より社交的になった」と、ビューティーパッチを大絶賛。しかし実はこの商品、何の成分もないただのパッチ。

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女性たちは自身の“思い込み”だけで、身も心も美しくなっていったのです。動画では、「大事なのはパッチではなく、自分の気持ちである」と締めくくっています。

今回はドッキリCMという意外と定番のアプローチでしたが、美についての概念さえ変えてしまうほどのパワーがある、秀逸なプロモーションです。売上にどう影響するか注目です。

動画だからこそ伝わる、女性たちの“温度感”

Doveは10年に渡る「リアルビューティー・キャンペーン」を通して、色々な側面から「本当の美しさとはなにか」を伝え続けています。

動画には、女性たちの表情や仕草がダイレクトに伝わる“温度感”があります。

容姿のコンプレックスを顕在化したのち、その人の「Self Esteem(自尊心)」を高める実験では、女性たちの感情の起伏が手に取るように分かります。その結果、女性と自分を重ね合わせる追体験を可能にしました。

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明確なミッションを長期に渡り伝え続けること、女性たちの温度感を動画でストレートに表現し視聴者に追体験させること、この2点がDoveのプロモーションの成功の要因と言えるのではないでしょうか。

 

[参考]

Evolution (advertisement) - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Evolution_(advertisement)

Dove: The Evolution From 'Evolution' | News - Advertising Age
http://adage.com/article/news/dove-evolution-evolution/241971/

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