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テクノロジー 2015年06月05日

新体験を提供する「VRマーケティング」が活況!店頭での購買促進やファン獲得に一役買う

アメリカの小売業界を中心に、バーチャルリアリティ(VR)を使ったブランディングや購買促進の施策が注目を集めています。人の視覚や聴覚を通じて、擬似空間をリアルに感じられるVRの技術を利用することで、従来のメディアでは表現し得なかったインパクトを店舗に来店した顧客に与えることができるからです。

今回は、実際にアメリカで行われた事例を紹介しながら「VRマーケティング」の可能性を探ります。

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昨年、Facebook社がVRヘッドギアを手掛けるOculus社を10億米ドルで買収しました。またソニーは、プレイステーション4向けのVRヘッドセットを2016年の発売に向けて開発を進めていることを発表するなど、ここ数年で「VR」の分野が大きく盛り上がりを見せています。

「実際に体験したい!」疑似体験でアウトドアファンの欲求を刺激

アメリカの大手紙ワシントンポストによると、アウトドア用品ブランドのノース・フェイスがこのほど、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコにある店舗を訪れた顧客を対象に「店頭でのVR体験」のサービスを開始しました。

vr画像参照元:Christopher Gregory/For The Washington post

顧客は、VRヘッドギアとヘッドフォンを装着するだけで、店頭にいながらロッククライミングやハイキングといったアウトドアスポーツを疑似体験することができます。

「オレ、空を飛んでるよ!」と叫んだのは、ニューヨークにある店舗でスカイダイビングを疑似体験した男性客。「最高の体験だった」と興奮気味に話したそうです。

また別の女性客は、ロッククライミングを疑似体験し「絶対にまた来店したい。実際にロッククライミングをしてみたくなった」と話しました。店頭でVR体験をした顧客の多くが、アウトドアスポーツのスリルを体感し、「実際に行きたい!」という欲求が刺激されたようです。

同社のデジタルマーケティング責任者のEric Oliver氏は、このサービスで使用された映像を撮影するために、自らアメリカのユタ州にある国立公園で5日間を過ごし、特殊レンズや360度3Dカメラを装着したドローンなどで撮影を敢行。

その映像制作の難しさとかかったコストの高さは否めないものの、VRで体験するコンテンツの制作は今後も続けて行く予定とのこと。集客やファン獲得に一定の成果を上げたのでしょう。

ファッション、住宅リフォーム業界では「お試し」手段として重宝

最近になって広く知られる存在になってきたVRですが、実はその歴史は半世紀におよびます。

もともとは主に軍事用の航空シミュレーションに使用されてきましたが、映像のクオリティを高めるのが技術的に難しく、またその開発に多大なコストを要するなど課題が多いため、私たちの日常の生活に活かされるのは先の話だろうと考えられてきました。

その歴史が今、マーケティング分野における革新を起点に歩み出そうとしています。

▼インテル社が開発したスマートミラー「Memory Mirror」

 

今年1月にテクノロジー大手のインテルは、VR技術を活用したスマートミラー「Memory Mirror」を発表しました。買い物客がさまざまな服を試着して鏡にその姿を写すと、映像データとしてミラーに記録され、複数の服を並べて比較検討したり、色を変えてシミュレーションすることができます。これにより、より納得度の高い購入につながっているようです。

また、アメリカの住宅リフォームメーカー大手のロウズの技術開発チームは、DIYに対する関与度が高い人を対象に、リフォーム後の部屋を疑似体験できるVR対応のタブレット端末アプリ「Holoroom」を開発。アプリ上で好みの家具や壁紙などを選び、タブレット端末のカメラを専用の空間にかざせば、タブレットの画面にリフォームされた後の部屋の様子が映し出されます。

▼ロウズ社が開発したVR対応のiPadアプリ「Holoroom」

 

アプリを開発したチームのKyle Nel氏は「どのような空間に生まれ変わるのか、顧客は事前に確認したいのです」とインサイトを分析。VRアプリを通じて、DIYに必要な材料に対する理解を深め、リフォームしたあとの空間のイメージをふくらませてもらうことで、購入を促す狙いがあったのです。

街角から世界旅行へ!大手ホテルのブランディング成功事例

このように、今あらゆる業界でVRの可能性が模索され始めていますが、中でも昨年、VRマーケティングで大きな注目を浴びたブランドがあります。

世界70以上の国と地域で宿泊施設を展開するマリオット・ホテル・グループです。同グループは、ニューヨークの街角に、VRヘッドセット、ヘッドフォン、動く床板などを組み込んだ電話ボックスほどの空間を設置。結婚式を挙げたばかりのカップルを仮想ハネムーンに送り出す「Teleporter」キャンペーンを展開しました。

招待されたカップルたちはその小さな空間から、ハワイのマウイ島の澄んだビーチやオープンしたばかりのマリオット・ホテルの施設を散策したり、ロンドンの高層ビルの屋上から街の壮大な景色を眺める疑似体験を楽しみました。また、疑似体験中の様子は映像として記録され、体験者が追体験したりSNS上でシェアできる仕組みも用意されていました。

この施策によって同グループは、新規ファンを獲得しただけでなく、大規模なメディア露出も実現。先進的なブランドイメージを広めるとともに、話題が話題を呼ぶ現象を起こすことに成功しました。

▼マリオット・ホテルによる「Teleporter」キャンペーンの様子。20万回近く再生されている

 

経験の記憶が心に刻まれ、長期的な関係を構築

マリオット・ホテルの事例からも分かるように、VRをマーケティングに活用する最大のメリットは、これまで見たことのない刺激的な擬似体験を顧客に提供することで、従来のメディアにおける施策よりも人の記憶に残る、深いアプローチができることです。今はまだVRの技術が一般に普及していないため、体験者の心にはより希少で特別な体験として記憶に深く刻まれると同時に、SNSなどを通した話題拡散やメディア露出も期待できます。

今後、さらに技術が発展し、スマートフォンなどでもVRを気軽に楽しめるようになれば、VRマーケティングも一気に普及し、エンタテインメント、不動産、観光などあらゆる業界で先駆的な取り組みが登場するでしょう。

 

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