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ナレッジ市場動向・レポート 2017年03月13日

プレロール広告を徹底研究!【前編】――スキップされた広告はまったく効果がないのか?

今後も高い成長率が見込まれている動画広告市場。オンラインビデオ総研は、インフィード広告が急成長すると予想していますが、トップシェアは引き続きインストリーム広告であると見られています。
インストリーム広告といえば、動画コンテンツの前に挿入される「プレロール広告」が主流ですが、今回は中でも、スキップ可能(スキッパブル)な動画広告にフォーカスし、その効果や攻略法をまとめたレポートを2回に分けてご紹介します。

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米MagnaとIPGが公開した本レポートでは、11,338名の視聴者を対象に調査を実施。8業種、11ブランド、23タイプのクリエイティブを用意し、本調査のために用意したウェブページ内の動画コンテンツの前にスキップ可能なプレロール広告として配信した際の視聴者の反応や効果をまとめています。

視聴者はなぜスキップするのか

できるだけ早くスキップしたい視聴者

まず、スキップ可能なプレロール広告がどれだけスキップされたかを示したものが左の円グラフで、全動画広告の65%がスキップされていました。
そして視聴者がスキップするまでの時間を動画広告の尺で比較すると、15秒広告が平均5.5秒時点でスキップされたのに対し、30秒広告では平均7.4秒と、わずかに長くなりました。いずれにしろ、スキップ可能になって間もなくスキップボタンを押していることが分かります。

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7割以上の視聴者が“習慣だから”スキップすると回答

動画広告をスキップした視聴者にその理由を尋ねたところ、76%もの人が「普段から広告をスキップするから」と回答。広告の内容を問わずスキップという行為が習慣化しているという、広告主にとっては少々厳しい現実が明らかとなりました。
それ以外の理由としては、「自分には関係ない広告だったから(14%)」「広告が長すぎるから/楽しめなかったから/そのブランドが好きではないから(各3%)」が挙げられています。

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スキップしなかった理由とは

それでは反対に、広告を“スキップしなかった”視聴者のインサイトを掘り下げてみましょう。
スキップしなかった人たちを「もともとその商品の購入意向があった」「購入意向はない」の2グループに分けて、スキップしなかった理由を尋ねた結果が以下のグラフです。

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購入意向があった人(ピンクの点線)では「広告を楽しめたから」「ブランドが好きだったから」という理由が上位に挙げられました。一方、購入意向がなかった人(グレーの点線)は「広告が短いので終わるのを待った」という、消極的な回答がもっとも多くなっています。

また「広告が自分に関係あったから」という回答が両者共通で低いというのは、少々意外な結果ではないでしょうか。広告では、視聴者との関連性の高さが重要だと一般的に言われていますが、スキップという視点においては、“楽しめる”内容であることがカギなのかもしれません。

スキップ率を左右する要因とは

本レポートではまた、どのような視聴者がどのような動画広告をスキップしたか、というデータから、スキップ率を下げる可能性のある要素を抽出しています。

下図は視聴者の状態を表す7つの項目について、スキップ率を左右するか否かをまとめたものです。黄色く塗られた「そのブランドの商品を過去に購入したことがある」「そのブランドに対して何かしらの印象(意見)をすでに持っている」「年齢が高め」という視聴者においては、スキップ率において有意差が見られたことが分かります。つまり、ターゲティングの設計によってはスキップ率が下がる可能性を示唆しています。

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しかし、広告クリエイティブやコンテンツ内容、デバイスに関する項目については下図のように明確な差が見られず、唯一、動画広告尺についてのみ、短い方がスキップ率が下がるという結果が出ています。

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スキップされた広告の効果とは

それではスキップされてしまった動画広告はまったく広告効果がないのでしょうか? 本レポートは必ずしもそうではないと述べています。

視聴者の視線を集めるプレロール広告

下の2つの図はアイトラッキング機能を用いて、視聴者がどれだけプレロール広告を注視していたかを測定したものです。本来の視聴目的である動画コンテンツの前に挿入されるという特性上、視聴者は(心理状態はどうであれ)プレロール広告に対して高いアテンションを維持していることが明らかになりました。

▽ 15秒広告(黒)、30秒広告(黄)いずれも、最後まで高い注意力が見られる

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▽ スキップされた広告(黄)も、スキップされていない広告(黒)も、アテンションの高さに大きな差はない

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スキップされても一定程度のブランドリフト効果が

そして、スキップされてしまった広告と、スキップされなかった広告のブランドリフト効果(広告非接触グループとの差)を比較したものが下図です。
当然、スキップされなかった方(ピンク)がすべての項目において高い結果を残していますが、購入意向や関連性ついては、スキップされても(ブルー)一定のリフトが見られたようです。

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ブランド想起についても、下図のように、純粋想起(左)・助成想起(右)いずれも、非接触グループと比較して有意に高い効果を残しています。

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以上のように、本レポートからはスキップ可能なプレロール広告に対する視聴者の態度やその効果が明らかになりました。要点を簡単にまとめておきましょう。

  • 7割以上の視聴者は習慣的に動画広告をスキップしている
  • スキップされないためには、視聴者を楽しませる企画がポイント
  • 動画広告尺が短い方がスキップ率は下がる傾向にある
  • たとえスキップされてもある程度のブランドリフト効果は期待できる

YouTubeのTrueView動画広告のように、スキップされた場合は課金されないメニューもあるため、費用面ではスキップされても痛手ではないかもしれませんが、せっかく広告を配信するのであれば、少しでも高い効果を目指したいところです。そこで後編では、プレロール広告の効果を高めるための4つのヒントをご紹介していきます。

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