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movieTIMES ムービータイムス 映像制作の株式会社LOCUS

クリエイティブ用途別・業界別 2016年08月01日

国内の観光プロモーション動画とは何が違う?海外で展開された秀逸最新事例から見えてくる次へのヒントとは

国内の自治体による観光プロモーション動画が盛り上がりを見せていますが、海外の国や地域でも、さまざまなアイデアやテクノロジーを取り入れたユニークな施策で興味喚起や観光客誘致を図っています。

そこで今回は、海外の秀逸な事例の数々を取り上げながら、成功へと導く企画のヒントを探ります。

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映像編集技法を駆使して観光名所を魅力的に紹介

まずは、映像の見せ方や撮影技法を工夫することでインパクトを持たせ、視聴者の興味喚起を図っている事例を3つご紹介します。

息をつかせない展開と躍動感で視聴者を一気に引き込む

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最初にご紹介するのは、1本の動画でさまざまな名所を紹介する、いわば王道パターンのプロモーション動画です。しかしホンジュラスの魅力を紹介する本作は、一組の男女の旅を軸に、時に体験者目線のアングルを交えながら、目にも鮮やかな映像を次々に展開。アップテンポなBGMも合わさり、視聴者を飽きさせることなく、興味をわき立てる工夫をしています。

 

タイムラプスを用いた新しい映像体験で興味を喚起する

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続いてはタイムラプスを用いた斬新な映像をご紹介します。

タイムラプスは定点カメラから捉えた静止画をつなぎ合わせるのが一般的ですが、トルコ航空が公開した本作では、イスタンブールの各名所を飛び回るタイムラプスで、これまで見たことのない街の姿を映し出しています。

この斬新な映像が大きな反響を呼び、イスタンブールを訪れてみたいという人のコメントが後を絶ちません。

 

360度VR動画をプロモーションツールとして活用する

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没入感や臨場感の高い360度VR動画は、観光地の魅力訴求や疑似体験にもってこいフォーマットと言えます。

Facebookが360度動画に対応してからいち早く観光客誘致に取り入れた組織のひとつがオーストラリア観光局でした。FacebookだけでなくYouTubeやホームページでも360度動画を数多く配信し、のべ何百万回も再生されています。同局は、旅行代理店にもこのような動画コンテンツを大いに活用してもらい、オーストラリア旅行に興味のある潜在顧客の獲得につなげたい狙いです(参考)。

ヘッドマウントディスプレイ(HMD)も今年さらなる普及が見込まれており、今後、自治体プロモーションにおける360度動画/VRコンテンツの活用が増えていきそうです。 

「意外性」を突く企画

続いては、人々がその国や土地に対して抱いているイメージ、思い込みを覆すことで改めて興味を喚起している事例です。

謎解きという形で興味を引き、地元住人にも魅力を再認識させる

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カナダのオンタリオ州が公開したこちらの動画では、都市の名前が一切出てきません。その代わりに、まるで架空のコスモポリタン都市のように多種多様なシーンや風景が次々に映し出され、「Where Am I?(私はどこにいるでしょう?)」と視聴者に問いかけ続けます。そして動画の最後で、その答えを明かすキャンペーンサイトへと誘導する構成になっています(現在はキャンペーンが終了しているため、観光局のサイトに遷移します)。

本作は、州外・国外の人への興味喚起という目的の他に、オンタリオ州に住んでいる人たちにも、その魅力を改めて認識してもらうという狙いがあったそうです。住人は自分が住む地域のことをすべて理解したつもりでいるため、旅行先の検討対象にはしません。しかし広大な土地に多様な人種や文化、自然を抱える同州にはまだまだ知らない魅力があり、観光地としての価値を見直してもらおうと考えたのです。
自治体プロモーションとして新しい視点のチャレンジと言えるでしょう。

 

“●●人”に対するイメージを打ち破り、新たな発見を与える

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イタリア人と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、「ピザ職人」や「色男」「パーティー好き」「ジェスチャーが大きい」「運転が荒い」「サッカーマニア」など、いわゆるイタリアのイメージとリンクするキャラクターかもしれません。しかし本動画はそんな固定概念を覆すことに目指して企画されています。

さまざまな分野に携わる「人」にフォーカスし、インフラや製薬、貴金属、宇宙工学、自動車産業などの分野で世界トップレベルの業績を収めていることや、食文化や世界遺産など文化的な面でも優れていることなど、イタリアの新しい一面を明らかにし、イタリアという国への理解を深めています。

多くの人が持つ固定概念を敢えて引き合いに出し、ギャップを感じさせることで、視聴者の記憶に残りやすい工夫をしています。

 

最新テクノロジーを駆使した新たなアプローチ

最後は、新しい技術を用いたユニークな施策を2つご紹介します。

パーソナライズド動画広告で趣味嗜好に合った情報を提供する

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米テネシー州は、パーソナライズド動画広告を活用したキャンペーンで成功を収めています。

動画広告の配信先は各種メディアサイトのプレロール枠。同州で体験できるさまざまなアクティビティの映像クリップを何百と用意し、ページのロード中にその人の行動履歴(ストリーミングした音楽、予約したレストラン、購読している新聞雑誌など)に基づいて瞬時に映像を組み合わせたパーソナライズド動画広告を生成・配信しました。

さらにキャンペーンのターゲットを同州に車で来ることができる範囲内の人に限定し、ジオターゲティングフィルターを用いてドライビングルートに応じたカスタマイズを行うことで、何千通りもの動画広告を作り出せる仕組みにしたそうです。

その結果、2016年4月の1カ月間で動画広告はトータル2600万回以上視聴され、のべ視聴時間は234時間に達しました。

また動画広告にはキャンペーンサイトへのリンクも含まれており、サイト内ではユーザーがそれぞれの旅行プランを組み立てるコンテストも開催。すると、およそ12,000ものプランが作られ、そのうちの93%は1年以内にテネシーを訪れる計画を立てたとのことです。さらにキャンペーン開始2週間でサイトへのトラフィックも46%増加しました。

米国の人たちはバケーションプランを立てるのに2カ月以上もかけるというデータがあるそうです。本キャンペーンでは、個々人の行動や嗜好によって最適化された情報を提供したり、旅行プランを作りやすいツールを提供することで、次の旅行先の有力候補に躍り出ることに成功したのです。

 

ライブ配信動画を用いて、人々のリアルな笑顔を伝える

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最後にご紹介するのは、ライブ配信動画を活用した事例です。

チューリッヒ中央駅に設置されたデジタルサイネージに突如現れるのは、山岳地帯の緑豊かな村、Vrinからビデオ通話をするひとりの男性。通りかかる人々に挨拶し、たわいない会話を重ねると、都会のストレスを忘れて自分のところに遊びに来いと言い始めます。

突然の招待に戸惑う人々ですが、男性が当日有効の電車のチケットを発行すると、徐々にその気になってきます。男性は、会社の上司や学校の先生に対して、休暇を取る旨の電話連絡まで引き受けるほど。結局、10人近くが実際に男性のもとを訪れ、全員で食卓を囲む様子もライブ配信で駅構内に生中継され、通行人の注目を集めました。

男性の明るい人柄や、現地で笑顔を見せる人々の姿を通して、Vrinという土地に興味を抱いた人は多いのではないでしょうか。ライブ配信技術を最大限に活用したユニークな企画です。

 

本来の目的を達成するために

昨今話題となった日本国内の自治体による観光プロモーション動画を振り返ると、10分を超える長尺のドラマ仕立てのものや、奇をてらったものなど、かなり凝った企画が多く見られました。いかに話題化させ注目を集めるか、という点が重視されていることがうかがえます。

もちろん、認知を高めるためには話題化することも必要です。しかし、その自治体や観光地の魅力をきちんと視聴者に伝え、観光客の誘致や地域振興という本来の目的の達成に確実につなげていくことも重要です。その点、今回ご紹介した海外のプロモーション事例は、最新の手法や技術を取り入れながらも、あくまで自身の価値を視聴者に深く伝えることに徹しているように見えます。

ユニークな動画企画で目立つことも大切ですが、視聴者にその土地を訪れてみたいと思わせるために何が必要かを追求し続けることが、本当の意味での成功へのカギになるのではないでしょうか。

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